コエンザイムQ10の生産量のピークと加齢による減少について
コエンザイムQ10は20歳を過ぎると減少していく
体のエネルギーづくりに欠かせないコエンザイムQ10の量は、20歳前後でピークを迎えた後、加齢によって減っていってしまいます。そして、40代以降はさらに急激に減少してしまうのです。
特に、心臓や肺のコエンザイムQ10が大きく減少していきます。80歳頃になると、心臓のコエンザイムQ10の量は、20歳頃の量と比べて約半分以上も少なくなってしまいます。
心臓は常に動き続けるため、多くのエネルギーを必要としています。しかし、コエンザイムQ10の量が加齢によって減少してしまうと、エネルギー不足となって息切れや動悸などの症状が起こりやすくなってしまうのです。
また、細胞内のミトコンドリアが働く際に、強い酸化力をもつ活性酸素が多く発生します。抗酸化力があるコエンザイムQ10が不足している状態だと、この活性酸素の影響を抑えることができず、ミトコンドリアがダメージを受けてしまい、機能が低下してしまいます。
他には、コエンザイムQ10が不足することで、疲れや頭痛、倦怠感や血行不良などが起こりやすくなるといわれています。
このように、加齢によるコエンザイムQ10の減少は、体に様々な悪影響を与えてしまうのです。
加齢だけでなくストレスや薬の服用などもコエンザイムQ10の減少の原因になる
体内のコエンザイムQ10が減少してしまう原因は、加齢だけではありません。ストレスや喫煙、薬などもコエンザイムQ10を減少させてしまいます。
コエンザイムQ10の減少の原因になる薬の一つが、脂質異常症の薬であるスタチン系医薬品です。
このスタチンには、コレステロールが作られることを抑える働きがあります。しかし、コレステロールが作られるルートの途中までは、コエンザイムQ10が作られるルートと同じです。
そのため、スタチンを服用してコレステロールの生成が抑えられると、コエンザイムQ10の合成まで抑制されてしまいます。
サプリメントなどでコエンザイムQ10を補おう
元気な体で活発に活動を行うためには、エネルギーが必要不可欠です。しかし、そのエネルギーづくりに欠かせないコエンザイムQ10は、年齢を重ねるにつれて大きく減ってしまいます。
ですから、サプリメントでコエンザイムQ10を積極的に補う必要があります。
コエンザイムQ10は、いわしや豚肉、牛肉やチーズなどに含まれています。中でもいわしに多く含まれていますが、コエンザイムQ10を100mg程度補うためには、なんといわしを約20匹も食べなければいけません。
このように、食品だけではコエンザイムQ10を十分に補充することはできないのです。
年齢を重ねても健康的で元気な体を叶えるためには、サプリメントからコエンザイムQ10をしっかりと摂取しましょう。