コエンザイムQ10のどんな働きが心臓の収縮力を高めるのか
心臓の収縮に必要なエネルギーの生産を高める
心臓の収縮に必要なATPとは
心臓は、規則的に収縮することによって全身に血液を送り出しています。そして、様々な臓器から排出されて心臓に戻された老廃物を処理するために、肝臓や腎臓に再び送るといった働きがあります。
このような心臓の血液を送り出すポンプとしての働きは、生命を維持するためには極めて重要です。
心筋が収縮するためには、ATP(アデノシン3リン酸)が必要不可欠です。このATPの量が減少してしまうと、収縮力が低下して心臓の機能の低下を招く恐れがあります。
ATPは、細胞内に存在しているミトコンドリアによってつくり出されます。ミトコンドリアは、体内に取り入れられた栄養素(糖質・脂質・タンパク質など)を変換することで、ATPを生み出します。
ミトコンドリアだけではATPはつくれない
ミトコンドリアが行うATPの生産には、コエンザイムQ10の働きが必要です。
ですから、細胞内にコエンザイムQ10が足りないと、ATPの合成がうまくいかずにエネルギーが不足してしまいます。そしてATP不足によって、心臓の収縮力も低下してしまうのです。
体内のコエンザイムQ10は、20歳頃は十分に足りていますが、その後は年齢を重ねるにつれて減っていってしまいます。
そのため、心臓の収縮力を高めるためにも、体内のコエンザイムQ10が不足しないようにサプリメントなどからしっかりと補給しましょう。
コエンザイムQ10によってATPの生産量が上がれば、心臓の収縮力を高めることができるのです。
ATPをつくるミトコンドリアを活性酸素から守る
心臓の収縮に必要なATPを生み出すミトコンドリアは、体内で大量に発生した活性酸素に酸化させられてしまうと、力が弱くなってしまいます。
呼吸によって自然とつくられる活性酸素は、強い酸化力を活かして体に悪影響を与える細菌やウイルスを退治する役割を果たしてくれます。しかし、ストレスや紫外線などを体が受けると、活性酸素は大量につくり出されてしまい、正常な細胞まで酸化させてしまうのです。
特に、ミトコンドリアはこの活性酸素による酸化に弱いといわれています。ですから、ATPの生産量を維持するためにも、ミトコンドリアを活性酸素から守ることが大切です。
コエンザイムQ10には、活性酸素を除去する優れた抗酸化力があります。そのコエンザイムQ10を十分に補い、余計な活性酸素による影響を抑えることができれば、ミトコンドリアの機能を守ることができるのです。
このようにコエンザイムQ10は、ミトコンドリアのエネルギーづくりを助けるだけでなく、ミトコンドリアを活性酸素から守ることで、心臓の収縮力をサポートしてくれます。