コエンザイムQ10とあわせて摂りたいもの(αリポ酸)
コエンザイムQ10の効果を高めるのに有効な成分としてαリポ酸があります。一体どんな成分でどのようにコエンザイムQ10を活性化しくれるのでしょうか。αリポ酸の特徴や効果と一緒に解説します。
αリポ酸について
αリポ酸の特徴
αリポ酸とはエネルギー代謝に関わり天然に存在する化合物で、チオクト酸とも呼ばれます。1950年代に「クレブス回路」という、細胞内にて呼吸を通じてエネルギーを生み出すときに使う連続化学反応の1要素として初めて発見されました。1980年代からは性質を探るために様々な研究が行われてきています。
人や動物の体内でも合成される成分で、牛・豚の臓器、ほうれん草やトマト、ブロッコリーなど野菜にも含まれています。
αリポ酸の大きな特徴は脂溶性・水溶性どちらの性質も併せ持っていることです。例えばコエンザイムQ10は脂溶性なので水に溶けにくく油に溶けやすい成分ですが、αリポ酸にはそのような縛りがありません。つまりαリポ酸の効果を様々な組織や細胞に届けやすいのです。
αリポ酸の効果
αリポ酸には、体内に発生する活性酸素を除去する抗酸化作用があります。活性酸素は加齢やストレス、喫煙や飲酒、紫外線、乱れた食生活などで体内に増加して、細胞を酸化させます。酸化によって体の機能が衰えたり老化したりするので、活性酸素は取り除く必要があります。
ちなみにコエンザイムQ10も抗酸化作用がある物質です。
次にエネルギー産生を高める働きもあります。αリポ酸は私たちの細胞内にあるミトコンドリアの中で働き、エネルギーを作り出すピルビン酸やαケトグルタル酸という酵素を活性化させてエネルギー産生を高めています。αリポ酸によってエネルギーがどんどん作られて体を元気にしてくれるということです。
このエネルギー産生の働きはコエンザイムQ10も持っています。
αリポ酸には他にも、体に悪影響を与える重金属を体外に追い出したり、インスリンの感受性を向上させてブドウ糖やアミノ酸を細胞に取り込みやすくしたりと健康効果に期待できます。
コエンザイムQ10と相性が良いαリポ酸
上記でも記載したように、αリポ酸の効果である抗酸化作用とエネルギー産生向上についてはコエンザイムQ10も同じ効果を持っています。
活性酸素が増えて細胞が酸化すると生活習慣病にかかりやすくなり、肥満や動脈硬化や癌などの原因に繋がります。また老化も進んでしまうので肌が衰えたり白髪が増えたりもします。
コエンザイムQ10とαリポ酸を併せて摂取することで、活性酸素を除去してこれらの現象を食い止めることができるでしょう。
またコエンザイムQ10もαリポ酸も、細胞内のミトコンドリア内でエネルギー産生効率を高める働きがあります。各臓器の働きが正常になり機能向上や健康維持に繋げことができます。
さらにαリポ酸には抗酸化物質の最適な機能を調整する役割もあり、コエンザイムQ10の働きを活性化するともいわれています。
この2つの成分を一緒に摂取することでそれぞれの働きを最大限生かすことに期待できるのです。
効果を高めるには両方摂取しよう
加齢による不調や老化、健康維持の効果を高めたいという人はコエンザイムQ10とαリポ酸を両方摂取しましょう。
最近ではどちらの成分も配合されたサプリメントが発売されています。コエンザイムQ10もαリポ酸も加齢により体内で合成される量は減少していきますし、日々の食事からは微量しか摂取できません。30~40代を過ぎたあたりから減少が始まるので、サプリメントなどで摂取しながら体の健康を支えていきましょう。