不眠の改善に役立つコエンザイムQ10の力とは
セロトニン神経系の働きに影響を与えるミトコンドリアの機能を守る
快眠を叶えるためにはセロトニンが必要
セロトニンとは、脳内の神経伝達物質の一つで、精神を安定させる働きがあります。このセロトニンは、起きたときから分泌されますが、夜になると分泌が抑制されます。
かわりに夜になると、昼間に分泌されたセロトニンを材料にして睡眠ホルモンである「メラトニン」が生成され分泌されます。朝になるとメラトニンの分泌が止まり、またセロトニンが分泌されるようになるのです。
このメラトニンには、入眠を促す働きがあります。そのため、セロトニンが不足してしまうとメラトニンも不足し、寝つきが悪くなって不眠に繋がってしまうのです。
ミトコンドリアの機能が低下するとセロトニン神経系の働きも悪くなる
セロトニンを十分に分泌するためには、細胞内に存在しているミトコンドリアの機能が正常に働くことが大切です。
セロトニンは、脳内に張り巡らされた「セロトニン神経系」によって分泌されます。このセロトニン神経系は、日中に常時活動しているため、エネルギーを多く使います。
ですから、生きるために必要なエネルギーをつくり出しているミトコンドリアの機能が低下すると、セロトニン神経系の働きも悪くなってしまうのです。
このミトコンドリアは、活性酸素による攻撃に弱いという特徴があります。
活性酸素は、体内で酸素を利用して代謝が行われる過程で自然と発生し、細菌やウイルスなどを取り除く役割を果たします。
しかし、ストレスや喫煙などの影響を受けると、活性酸素は大量に発生してしまい、健康な細胞まで酸化させて機能を低下させるのです。
活性酸素による攻撃からミトコンドリアを守るためには、活性酸素を除去する力がある「抗酸化成分 を取り入れることが望ましいです。
コエンザイムQ10がミトコンドリアを活性酸素から守る
コエンザイムQ10は、強い抗酸化力をもった成分です。ですから、コエンザイムQ10を摂取することで、体内で過剰に発生した活性酸素によるダメージを抑えることができます。
その結果、ミトコンドリアの正常な機能を維持して、セロトニン神経系の働きも保つことができるのです。
そして、セロトニン神経系の働きによってセロトニンがうまく分泌されることで、不眠の改善に繋がります。
ATPの生産を高めて不眠の原因になる冷えの改善をサポートする
体が冷えて血の巡りが悪くなると寝つきが悪くなる
体が冷えているときは、血管が収縮したままの状態になっているため、血の巡りが悪化します。また、人の体温は血流によって保たれているため、血行不良の状態が続くことも冷えの原因に繋がります。
このような、冷えによる血行不良は不眠の原因にもなります。
人の体は夜になると、体を「おやすみモード」にするために、血管を拡張させ血液量を増やして熱を放出します。
しかし、体が冷えていると血管が収縮した状態のままになり、熱の放出が行われにくくなってしまうのです。その結果、寝つきが悪くなり不眠にも繋がってしまいます。
コエンザイムQ10には血管拡張作用があるATPの生産を高める力がある
コエンザイムQ10には、ミトコンドリアがもつATP(アデノシン3リン酸)をつくり出す力をサポートする役割があります。
ATPとは、体内のあらゆる活動において必要不可欠なエネルギーです。このATPは、人が食事などから摂取した糖質・脂質・タンパク質などの栄養素が、ミトコンドリアの働きによって変換されることでつくり出されます。
ミトコンドリアがうまく働かないと、ATPの量は低下してエネルギー不足となってしまいます。また、このATPには、血管拡張作用や体温を維持する働きがあるため、不足してしまうと体温も下がってきてしまうのです。
ミトコンドリアがATPをうまくつくり出すためには、ミトコンドリアの働きをサポートするコエンザイムQ10が必要です。
ですから、コエンザイムQ10が不足してしまうと、ミトコンドリアがうまくATPをつくることができず、エネルギー不足や冷えにも繋がってしまいます。
コエンザイムQ10は体内でもつくられますが、その生産量は20歳を境に減少していってしまいます。そのため、サプリメントなどからコエンザイムQ10を十分に補うことが大切です。
コエンザイムQ10をしっかり補うことで、体温維持や血管拡張作用があるATPの生産量が高まります。そして、冷えや血行不良を改善することで、快眠も叶うのです。