コエンザイムQ10の飲み合わせについて(血圧降下薬)
エネルギーづくりに必要不可欠な体内のコエンザイムQ10は、加齢に伴って減っていってしまうため、意識して補う必要があります。しかし、血圧降下薬を服用している方は、コエンザイムQ10を安易に摂取することは危険です。
なぜコエンザイムQ10と血圧降下薬の飲み合わせには注意が必要なのか
コエンザイムQ10の働き
コエンザイムQ10がもつ優れた働きの一つが、ATP(アデノシン3リン酸)の生産を活性化させる働きです。
ATPは、体内のあらゆる活動において必要とされるエネルギーで、細胞内に存在しているミトコンドリアによってつくり出されています。
ミトコンドリアは、食事などで摂取された糖質・脂質・タンパク質などの栄養素を変換することで、ATPを生み出します。このATPの生産の過程で、コエンザイムQ10が重要な役割を果たすのです。
ATPには、血管拡張作用もあります。ですから、コエンザイムQ10を十分に補ってATPの生産量が高まれば、血圧の上昇を抑えることができます。
このように、コエンザイムQ10は血圧の改善にも役立つ成分です。
コエンザイムQ10と血圧降下薬を併用することで起こるリスクとは
血圧降下薬とは、血管拡張などによって血圧を下げる作用がある医薬品の総称で、血圧降下剤や降圧剤とも呼ばれています。
この血圧を下げる作用がある血圧降下薬と、血圧に影響を与えるコエンザイムQ10をあわせて摂取してしまうと、血圧のコントロールを不安定にしてしまう恐れがあるといわれています。また、降圧作用が増強される可能性もあります。
このように、コエンザイムQ10と血圧降下薬を飲み合わせてしまうことで、かえって正常な血圧を維持できなくなってしまうことがあるのです。
コエンザイムQ10と血圧降下薬を自己判断で摂取することは危険
血圧降下薬を服用している方は、なるべくコエンザイムQ10のサプリメントの摂取を控えることが望ましいです。
しかし、それでもコエンザイムQ10のサプリメントを取り入れたいとお考えの方は、自己判断で摂取せずに、必ず主治医に相談をしてください。
コエンザイムQ10のサプリメントは、医薬品ではなく健康食品です。ですから、本来は病院を受診しなくても購入して摂取することができます。
しかし、血圧降下薬を服用している方の場合は、医師にコエンザイムQ10を摂取しても良いのか相談をし、指示に従って摂取しないとかえって逆効果になる可能性があるのです。