酸化型・還元型・活性型・包摂体コエンザイムQ10とは
コエンザイムQ10のサプリメントを選んでいるとき、酸化型・還元型・活性型・包摂体という言葉を見かけたことはありませんか?よくみられるのは酸化型や還元型でしょう。
これらはコエンザイムQ10がどのような状態でサプリメントになっているかを表しています。それぞれの特徴について解説します。
酸化型コエンザイムQ10とは
一般的なコエンザイムQ10のサプリメントの多くが酸化型です。製造された直後は還元型のコエンザイムQ10ですが、時間の経過とともに酸化されて「酸化型」になります。
酸化とは簡単にいうと電子を失うことです。物質を構成する素粒子が電子で、電子があることでその物質は安定します。
つまり酸化型コエンザイムQ10は電子を持っていないので、そのままでは体内に吸収されにくい状態です。小腸から吸収されるときに電子を与えられて、還元型に変化されてから体内に吸収されるのです。
また、酸化型コエンザイムQ10の全てが還元型に変換するわけではなく一部のみであるのと、変換するのに時間がかかり即効性がないというデメリットがあります。
しかし40代より前までは体内で還元型に変換する能力が高いので、酸化型のコエンザイムQ10でも問題ないといわれています。
還元型コエンザイムQ10とは
還元型コエンザイムQ10は電子をもっています。最初から安定した状態で体内に入ってくるので、変換する必要がなく吸収率が高いです。体内に存在するコエンザイムQ10もほとんどが還元型です。
酸化型に比べて即効性があるので、すぐに効果を得たいという方は還元型コエンザイムQ10がおすすめです。また加齢とともに酸化型から還元型に変換する能力が低下してくるので、高齢の方にも還元型が推奨されます。
最近では還元型のコエンザイムQ10サプリメントが増えてきました。しかし価格的には酸化型よりも高価になる傾向にあります。
活性型コエンザイムQ10とは
活性とは機能が出現したり効率が向上したりすることです。つまり活性型コエンザイムQ10は効率よく吸収されやすい状態ということです。
素材的には還元型コエンザイムQ10と同じですが、活性型の場合は特殊技法やナノ化テクノロジーによって通常よりも小さく、安定させて作られています。そのため小腸からの吸収率が格段に上がります。
遺伝的に体内で酸化型から還元型に変換できない人がいるとも言われているので、コエンザイムQ10の効果がなかなか得られないと感じる人は活性型を選んで即効性に期待してみてはいかがでしょうか。ただ、価格はほかのコエンザイムQ10サプリより高めです。
包摂体コエンザイムQ10とは
包摂体コエンザイムQ10は、オリゴ糖の一種「シクロデキストリン」という物質で酸化型コエンザイムQ10を包んだ状態のことです。
シクロデキストリンは外側が水に馴染みやすく、内側が油に馴染みやすいという性質をもっているためコエンザイムQ10を体内に吸収させやすくします。
しかし包摂体に使用されるのは酸化型コエンザイムQ10なので、吸収されやすいといっても体内で還元型に変換される必要があります。
そして、一般的なコエンザイムQ10のサプリメントは包摂体になっていることが多いので、酸化型と包摂型の違いをそれほど気にする必要もないでしょう。
どのコエンザイムQ10が良いか
酸化型・還元型・活性型・包摂体のコエンザイムQ10について紹介しました。まだ若くて酸化型から還元型への変換能力が衰えていない年代の方は、どのサプリメントを選んでも効果を発揮できるでしょう。
高齢になってくると変換能力が落ちてくるので還元型・活性型のサプリメントがおすすめです。
また、できるだけ早く効果を得たいという方は活性型を選ぶとすばやく体内に吸収してくれるでしょう。
あなたの年代や希望に合わせてコエンザイムQ10のサプリメントを選ぶようにしましょう。
【参考文献】
酸化型と還元型のコエンザイムQ10
https://www.accplanning.com/sannkagata.html