コエンザイムQ10が肥満の予防に役立つ理由
基礎代謝に必要なエネルギーの生産を高める
肥満と基礎代謝の関係
肥満は、脂肪分の摂り過ぎや運動不足だけでなく、基礎代謝の低下も原因になる場合があります。この基礎代謝とは、呼吸や内臓の働きなど生命活動で消費されるエネルギーのことを指します。
基礎代謝は、一日の総消費エネルギーの約60~70%も占めています。このため、基礎代謝量が多いと、脂肪がつきにくくて太りにくい体になるのです。
基礎代謝が低下してしまう原因として、加齢や無理なダイエット、頑固な便秘などが考えられます。
基礎代謝を上げるためには、運動を行って筋力をアップさせたり、生活習慣を見直したりすることが大切です。その上で、代謝アップに役立つコエンザイムQ10を取り入れることをおすすめします。
コエンザイムQ10が基礎代謝に必要なATPをつくり出す力を活性化する
コエンザイムQ10には、基礎代謝のエネルギーとなるATP(アデノシン3リン酸)をつくり出す力を高める働きがあります。
このATPは、食事などから摂取した糖質・脂質・タンパク質などの栄養素が、細胞内に存在しているミトコンドリアの働きによって変換されることでつくり出されます。
ATPは基礎代謝だけでなく、体内のあらゆる活動において必要とされるエネルギーです。そのため、ミトコンドリアがうまく働かないと、エネルギー不足となってしまうのです。
ミトコンドリアがATPをつくり出すためには、ミトコンドリアの働きをサポートしてくれるコエンザイムQ10が必要不可欠です。
コエンザイムQ10は体内でもつくり出されますが、その生産量は20歳を境に減っていってしまいます。このため、コエンザイムQ10はサプリメントなどから積極的に摂取することが望ましいです。
コエンザイムQ10をしっかりと補うことで、ミトコンドリアがうまくATPをつくり出すことができ、基礎代謝も上がるのです。
肥満の原因に繋がる冷えの予防に役立つ
肥満と冷えの関係
肥満の原因の一つとして、冷えによる影響が考えられます。
冷えがあると、血管が収縮して血行が悪くなります。その結果、体の様々な組織に栄養素や酸素が十分に行き届かなくなってしまいます。
栄養素や酸素が無ければ、ミトコンドリアはエネルギーを生産することができません。エネルギーを生産できなければ、そもそもエネルギーを消費することもできません。そのため、血行不良によってエネルギーの生産量が減少してしまうと、代謝が低下して太りやすくなってしまうのです。
冷えを予防するためには、体を冷やさないように心がけたり適度に運動を行ったりすることが大切です。運動を行うことによって筋肉量が増えると、熱の産生能力が高まって血行も良い状態になります。
ATPが血管を拡張して血流をよくする
実はATPには血管拡張作用があり、血流をよくしてくれるのです。ですから、コエンザイムQ10を補ってATPをつくり出す力が活性化されると、そのATPによって血流がよくなり、代謝の低下が抑えられるのです。
コエンザイムQ10は、イワシや牛肉などに多く含まれています。しかし、コエンザイムQ10の一日の摂取目安量(約100mg)を満たすためには、イワシの場合は約20尾、牛肉の場合では約3kg程度も食べる必要があるのです。
このように、コエンザイムQ10を食品から十分に補うことは難しいです。ですので、代謝の低下を抑えるためにコエンザイムQ10を取り入れる場合は、サプリメントから摂取することをおすすめします。
抗酸化作用でミトコンドリアの機能を活性酸素から守る
ATPをつくるミトコンドリアは、活性酸素による攻撃に弱いという特徴があります。
この活性酸素は、呼吸で酸素を吸うことで自然に発生して、体内に入り込んだ細菌やウイルスと戦う役割を果たします。しかし、ストレスや紫外線などの影響を受けると活性酸素は大量に発生して、健康な細胞も酸化させて機能を低下させます。
ミトコンドリアの機能を維持するためには、活性酸素を除去する抗酸化力がある成分を取り入れる必要があります。
コエンザイムQ10は抗酸化力が強いため、補うことで体内で過剰に発生した活性酸素を減らし、ミトコンドリアを守ることができるのです。
このように、コエンザイムQ10はミトコンドリアを守り働きをサポートすることで、肥満の予防に役立つATPの生産を高めてくれます。