コエンザイムQ10とビタミンKの働きについて
ビタミンKとは
ビタミンKの特徴と一日の摂取目安量
ビタミンKは脂溶性の成分で、ほうれん草といった緑色の濃い葉野菜や納豆などに多く含まれています。
成人の場合は、ビタミンKを一日に約150?摂取することが望ましいです。ビタミンKが不足すると、鼻血や月経過多などの症状が現れることあります。また、骨折や骨粗しょう症などを起こすリスクも高まります。
血液を凝固させて止血する
このビタミンKには、血液を凝固させて血を止める働きがあります。
怪我をして出血した際、血液凝固因子である「トロンビン」が働くことで、自然と血が止まります。ビタミンKは、このトロンビンの前駆体である「プロトロンビン」の生成に関わっています。
丈夫な骨づくりを助ける
また、ビタミンKには、骨にカルシウムを取り込むために必要なタンパク質(オステオカルシン)を活性化させる働きがあります。ですから、ビタミンKをしっかりと補うことで、丈夫な骨を守ることができるのです。
骨粗しょう症を予防したい方は、ビタミンKが不足しないように注意しましょう。
コエンザイムQ10にはビタミンK様作用がある
実は、コエンザイムQ10は、ビタミンKと化学的に類似しているといわれています。そのため、コエンザイムQ10を体内に取り入れることで、ビタミンKのように血液を凝固する作用に期待できます。
コエンザイムQ10とビタミンKの摂取を控えたほうがいい人とは
前項でご紹介したように、コエンザイムQ10とビタミンKには、血液の凝固作用があります。
そのため、心筋梗塞や心房細動などで「ワーファリン(※1)」を服用している方は、コエンザイムQ10とビタミンKを摂取してしまうと、ワーファリンがもつ血液の抗凝固作用を弱くさせてしまう恐れがあります。
(※1)ワーファリンは、ビタミンKの働きを抑えることで血液が固まることを防ぐ薬で、血栓(血管の中で血の塊ができること)を予防するために用いられます。
ですから、ワーファリンを服用している方は、薬の効果を減らさないためにも、ビタミンKだけでなくコエンザイムQ10の摂取も控えることが望ましいです。