コエンザイムQ10は食事中か食後に摂ろう
なぜコエンザイムQ10は食事中か食後に摂ると良いのか
空腹時では十分に吸収されない
コエンザイムQ10は脂溶性の成分ですので、水に溶けにくく脂に溶けやすいという特徴があります。水に溶けにくい脂溶性の物質は、そのままの状態では腸内で十分に吸収されないのです。
実は、摂取したコエンザイムQ10のうち、約60%は吸収されずに排泄されてしまうともいわれています。ですから、空腹時に脂溶性のコエンザイムQ10を摂取することは、効率が良いとはいえないのです。
食事によって胆汁酸が分泌される
脂肪分が含まれている食事を摂取すると、十二指腸に胆汁の主成分である「胆汁酸」が分泌されます。この胆汁酸は、水に溶けない脂肪酸や脂溶性の成分などと結合して、水と親和させる役割を担っています。
その働きによって脂溶性の成分が乳化(※1)されることで、脂溶性の成分の吸収が助けられるのです。
(※1)乳化とは、本来混じり合わない性質のものが混じり合うことをいいます。
このため、コエンザイムQ10をサプリメントで取り入れる場合、食事をした後の胆汁酸が分泌されている状態のときに摂取することが望ましいです。
コエンザイムQ10の吸収率を高めるためには、なるべく胆汁酸が十分に分泌されている食後に摂ると良いでしょう。
より効率よくコエンザイムQ10を摂取するためには
コエンザイムQ10の吸収率をさらに高めるためには、コエンザイムQ10を摂取する前の食事で脂肪分を摂りましょう。
脂肪分が含まれた食事と、脂溶性のコエンザイムQ10が体内で一緒になることによって、食事の脂肪分によってコエンザイムQ10がより溶けやすい状態になります。そして、体内で溶けやすい状態になることで、より吸収されやすくなるのです。
食材からコエンザイムQ10を摂取する場合は、油や脂肪分がある食材と一緒に調理を行いましょう。特に、コエンザイムQ10を含む植物性の食材(アボカド・大豆)などを調理する際は、オリーブオイルなどを使用すると良いでしょう。
このように、脂溶性のコエンザイムQ10の特徴を理解した上で工夫をすることで、コエンザイムQ10の吸収率を少しでも高めることが可能なのです。