コエンザイムQ10が胃潰瘍の予防に役立つ理由
胃潰瘍の原因になる自律神経の乱れを予防する
胃潰瘍と自律神経の関係
胃潰瘍とは、食べ物を消化するために分泌される「胃酸」が、何らかの原因によって胃粘膜まで消化してしまい、胃の粘膜がただれて深く傷ついてしまう状態のことをいいます。
この胃潰瘍の原因の一つとして、ストレスなどによる自律神経の乱れが考えられます。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。ストレスによって、この2つの働きが乱れてしまうと、胃酸が過剰に分泌されてしまいます。
その結果、胃酸から胃を守るために分泌されている胃粘膜と胃酸のバランスが崩れ、胃酸が多すぎる状態になってしまい、その胃酸が胃を傷つけてしまうのです。
コエンザイムQ10が神経細胞に働きかけて自律神経を調節する
自律神経といった人体の末梢神経を構成している基本細胞は、「神経細胞」です。この神経細胞には多くのミトコンドリアが存在しています。
人の細胞内に存在するミトコンドリアが正常に働くためには、コエンザイムQ10の力が必要です。
このため、コエンザイムQ10は、神経細胞にも働きかけて自律神経を調節する作用にも期待されています。
実際に行われた研究では、慢性疲労性症候群患者31名が還元型コエンザイムQ10を3か月間摂取したところ、自律神経機能の低下の抑制が認められました。
このように、コエンザイムQ10は自律神経を調節する作用に期待できるため、自律神経の乱れによる胃潰瘍の予防にも役立つと考えられます。
胃潰瘍の原因になる活性酸素を除去する
胃潰瘍と活性酸素の関係
胃潰瘍の原因には、ストレスによる自律神経の乱れだけでなく「活性酸素」による影響も考えられます。
この活性酸素は、人が呼吸によって酸素を吸うことで自然と発生し、体内に侵入したウイルスや細菌と戦う役割を果たします。しかし、ストレスなどの影響を受けると活性酸素は過剰に発生し、健康な細胞まで酸化させてダメージを与えてしまうのです。
また、胃の中には「ヘリコバクター・ピロリ」という細菌が存在していますが、この細菌に白血球が触れると活性酸素を出します。その活性酸素が胃粘膜を破壊し、胃潰瘍を引き起こしてしまうのです。
コエンザイムQ10の抗酸化力が活性酸素を除去する
胃潰瘍の原因になる活性酸素を除去するためには、抗酸化力がある成分を取り入れることが望ましいです。コエンザイムQ10は、この抗酸化力が強い成分ですので、摂取することで活性酸素の増加を抑制することができます。
コエンザイムQ10は、イワシや牛肉などに多く含まれています。しかし、コエンザイムQ10の一日の摂取目安量を満たすためには、イワシの場合は約20尾程度、牛肉の場合は約3kg以上も食べる必要があります。
このため、コエンザイムQ10を毎日効率よく補うためには、サプリメントから摂取することをおすすめします。